理事長所信(2024年度)

2024年度 一般社団法人 足利青年会議所 理事長 岡ノ谷武

私達、一般社団法人足利青年会議所「以下、JCI 足利と省略致します」は、創設以来、地域に根差し社会の幅広い課題に向き合い、運動を行って参りました。諸先輩方は常に地域を率先して明るい豊かな社会を創る。地域により良い変化を生み出す「変革」を運動として起こし、地域の発に寄与して参りました。JCI 足利の歴史と伝統は地域からの信頼でもあり、今も絶やすことなく運動が出来ている事は、多くの諸先輩方が地域のリーダーとして足利市の発展に尽力し、JCI 足利の活動にお力添えを頂いている事と大変感謝しております。65 周年を迎えた歴史のあるJCI 足利は次の70 年、100 年と明るい豊かな社会を創る為に運動を継いで参ります。
現在、日本では様々な社会問題に直面しています。人口減少、少子高齢化、地方の衰退、長期的な経済の低迷、また近年では気候変動や環境問題などの地球規模での取り組みも求められ、多くの問題が山積し岐路に立たされております。足利市においても、人口減少社会への対応、自然災害など市民の生活リスク、情報化社会による市民や地域同士の希薄化など様々な課題があります。そのような世の中で人々はどこか悲観的になり、社会に対しての希望が薄れてきていると感じております。しかし、そのような時代においても、未来の子供達が希望を持てる持続可能な地域を作る必要があります。地域課題に対して他人事ではなく、私達がまちの様々な課題やまちのビジョンを理解し、幅広い視点を持ち、JCI 足利にしか出来ない効果的なまちづくり運動を行い、明るい豊かな社会の実現を目指します。
JCI 足利はここ数年、会員数の減少に歯止めをかけるための拡大活動が実を結び、会員数は増加してきました。しかし同時に、アカデミーメンバーが増えていくということは、経験不足のメンバーが増えているということに他なりません。青年会議所の本質でもある、まちづくりに触れる事は少なく、メンバーが地域の為に活動しているという体験や実感が薄れているのが現状です。また、一昔前にはよく耳にしたJAYCEE という言葉も、現在のメンバーはしっかりと伝えきれていないのが現状です。
青年会議所は人材育成の場であり、様々な経験や挑戦をして地域のリーダーとして成長し続けなければなりません。身なりや会議での作法など、私達が先輩方から教えて頂いたJAYCEE としての心得や行動は、地域の人々と関わる機会が沢山あったからです。しっかりと地域の課題に目を向け会議を行い、多くのメンバーがまちづくりに触れる事で、まちづくり団体としての誇り、一人ひとりをJAYCEE として、地域のリーダーとしての自覚を醸成します。
その先には、市民や未来の子どもたちが希望を持てる魅力のあるまちを市民と共につくり、地域に誇れる団体としてのJCI 足利を目指します。65 周年という節目を迎え、新たな変革の起点として、基本に立ち返り「修練・奉仕・友情」の三信条のもと運動をして参ります。

【修練】

まちづくりにはリーダーが必要です、青年会議所は一人ひとりがJAYCEE と呼ばれるリーダーの集団であり、より良い地域を作る為に自覚を持ち、日々行動しなければなりません。「リーダー」にはどんな資質が必要であるのかを考え、学び、自身を磨き続ける必要があり、地域に誇れるJCI 足利としてリーダーの意識を醸成します。
また、青年会議所は「社会の縮図」と言われているように、JCI 足利での経験、「リーダー」としての資質を磨くことは、自ずとそれぞれの社業へも良い影響を及ぼすと私は確信しております。我々が起こすまちづくりはJCI 足利としてはもちろん、一人ひとりが青年経済人として、しっかりと地域の発展に寄与できる学びある事業を行って参ります。

【奉仕】

地域社会が抱えている課題を認識し、解決していくとことで未来の子どもたちが希望を持てるまちを作ります。まちづくり団体として我々が取り組んでいかなければならない課題です。まずは、地域社会の課題に目を向けて調査を行い、小さくてもいいから実践できる取り組みを行っていきます。
また、まちの魅力を発信するためには、地域社会との協働を行うことで相乗効果を図れることは言うまでもありません。加えて、他地域との差別化を図り、魅力的なまちづくりをしていくためには、新たな手法が必要となります。近年の技術革新により致命的な制約であったことでさえも、知恵と工夫次第で克服することが出来るようになっています。手法を工夫しながら、新たな魅力を創造して発信していきます。

【友情】

青年会議所は生涯を通じた友情形成の場でもあります。しかし近年ではデジタルツールの導入により集まらずとも活動が出来るようになり便利になっていますが、青年会議所活動を通じた濃密な人間関係の構築は昔に比べて薄れているのではないでしょうか。メンバー同士の積極的な交流の機会を作り、絆を深め、交流の輪はLOM 内に留めることなく広げ、生涯の友を作る活動を行います。
また、私達の活動は身近な方の協力なくしては出来ません。JC だけに目を向けるのではなく、身近な家族や子供たちとの交流を通し、日頃の感謝の気持ちを伝える取り組みを行います。
そして、JC の活動はしっかりとした組織運営をしていかなければ、日々の活動は出来ません、さらなる効率化も進め、メンバーが安心して活動に集中できる環境を整え強固な組織を作ります。
最後にJC という組織は出向の機会が多く得られる場でもあります。各地域のメンバーとの繋がりは人生において大きな財産となります。地域も規模も違う各地との関わりは、多角的なまちづくりの視点にもなり、また個人としての選択の幅を更に広げていく絶好の機会です。LOM 外で活躍するメンバーに敬意を表し、多くのメンバー
で参加、参画しサポートしLOM のさらなる成長に繋げます。

【結びに】

私はJCI 足利に入会した時に、人脈を広げたい、仕事に活かせればという思いで入会しました。JCI 足利で多くの学びや経験をさせていただいてきた今、その思いは入会当時よりも強いです。私事と捉えられてしまうかもしれませんが、その目的は大きく変化しました、活動を通してまちに触れ、地域社会の一人として、将来の地域
の発展に尽力していかなければと強く思っていることです。
JCI 足利のメンバーは、それぞれがしっかりとした考えをもち、魅力のある人財です。多くのメンバーと活動を通して、まだ見ぬ可能性を切り開き、明るい豊かな社会の実現に向け、1 年間活動に邁進してまいります。
 

2024年度 基本方針

  1. リーダーの意識を醸成する事業
  2. 社業に繋げる青年経済人としての学びある事業
  3. 地域課題に目を向け調査、解決に向けた事業
  4. 新たな魅力を創造し発信する事業
  5. JC のスケールメリットを生かし生涯の友を作る事業
  6. 身近な方への感謝を伝える事業
  7. 活動に集中できる強固な組織運営
  8. 出向への積極的なサポート